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<工程1>

道具
能面用檜材(木曽の柾目が最良とされる。他に桐、楠、桜材も使われる)
彫刻刀、ノミ、キリ、ヤスリ、木槌、鋸、鋏、金具等


<工程2>

木取り
材料の裏面に平面型紙(裏側)を使い輪郭線を書く。不要部分を鋸及びノミを使用し概略の形を作る。


<工程3>

荒取り
縦を彫る。中心線に直角に掘る深さに応じて鋸で切り目を入れてから縦型紙に合わせながら彫っていく。横を彫る。頭の方から順次髪型に合わせながら彫っていく。前後の関係を確認し彫り進める。
常に鼻・口・髪のラフスケッチをしながら顔全体のイメージを掴んで置くことが必要。


<工程4>

寸法取り・仕上げ
鼻・目・口の位置を紙型及びモデル面からディバイダーで測り決める。
目は印刀を使い欠けないように注意して彫り下げ、黒目の位置を確認後キリで穴を開ける。口は型紙により歯間に鋸で切り目を入れてから唇・歯を彫り、完了すれば口の両脇にキリで穴を開ける。鼻孔、紐通し穴もキリで穴を開けておく。
仕上げにペーパーで全体を磨き、凹凸を無くしておく。


<工程5>

裏仕上げ
表が出来上がると裏側を彫る。輪郭に沿って5㎜程残しながら丸曲ノミでくり貫く。残す厚さは表から開けたキリ穴でチェックする。
裏側はノミ跡を残しても良く、作者の特徴が出る。
演者の汗が横に流れるようにノミ跡をつける事が多い。


<工程6>

ヤニ抜き
檜のヤニを抜く為の作業。エタノール等につけた後、熱湯でヤニを抜く。


<工程7>

面裏の漆塗り
本漆は最近余り使われず、化学漆を使う。原液を裏に塗り、マコモの粉をすり込む。耳穴の表も塗っておく。


<工程8>

下塗り
胡粉を膠液で溶き、能面に塗る。数回塗り重ねてペーパーで凹凸、刷毛目をならす。この作業を2~3回繰り返す。


<工程9>

上塗り
胡粉と必要な顔料を薄めの膠液で溶き、平筆を使って下塗りの上に丁寧に塗る。5回位塗って、ペーパーで全体をならす。これを2~3回繰り返す。刷毛塗り後、必要であれば筆・海綿等で梨地を打つ。


<工程10>

彩色
上塗りの終わった能面は薄めの淡色に仕上がっている。これに濃淡・陰影・色の変化を打ち込んで研ぎ出し、再度彩色液を打ち込み陰影のバランスをとる。
目・口・眉を書き込み、毛書きをして完了。